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首相夫人は「私人」か「公人」か 活動の公益性の有無が重要、外交の現実を知らない議論も (1/2ページ)

 森友学園問題で、安倍晋三首相の昭恵夫人の立場について「公人か、私人か」などと問題視する声が出ている。

 まず、「公人」の意味を明確にしておこう。広辞苑によれば、「公職にある人」とされており、過去の政府答弁においても、公人の定義として採用されている。公職にある人には辞令が交付されるが、首相夫人の場合には辞令交付はなく、この意味で公人ではない。

 海外においても、首相夫人や大統領夫人について辞令交付しているという例は聞いたことがないので、その意味で公人とは言いがたい。日本政府も、「首相夫人は公務員としての発令をしていないので、公人ではなく私人である」という見解を国会で述べている。

 野党は、首相夫人が森友学園が運営する幼稚園で講演した際、専属でサポートしている政府職員が同行したので、公人であると政府を批判した。

 これに対し、首相夫人の講演は私的活動であり、政府職員の同行は連絡調整等のサポートのためで、私的活動そのものをサポートするものではないと政府から切り返されている。

 このように、公人の定義を明確にしないまま、公務員のスタッフがいるから公人と決めつける議論には意味がない。むしろ、重要なのは、その活動が公のために有益かどうか、特定の私的活動への不当な利得になっているかどうかだ。野党はこうした質問をすべきである。

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