記事詳細

機関砲とミサイル装備でソ連BMPに対抗 米軍M2ブラッドレーを参考にした「89式装甲戦闘車」 (1/2ページ)

 移動中の兵士を敵の奇襲攻撃から守るため、頑強な装甲車が生まれた。兵員輸送に特化した装甲車を装甲兵員輸送車APC(Armored Personnel Carrier)と呼び、第二次世界大戦後、西側が米国製のM113シリーズ、東側はソ連製のBTRシリーズと二分し、世界中に配備された。

 両者とも、見た目はキャタピラのついた鉄の箱という武骨なもの。あくまでAPCは、移動の道具でしかないため、護身用の武器しかなく、戦闘に参加もできない。そこで、米ソでAPCに戦闘能力を持たせるための開発がスタートした。

 まず、米軍は、M113に機関砲を乗せ、ベトナム戦争に投入し、成果もあげた。もっと強力な火砲やミサイルを搭載したのが、1980年から量産が開始されたM2ブラッドレー歩兵戦闘車である。湾岸戦争に投入され、戦車よりも多くのイラク軍装甲車を撃破し、世界を驚かせた。

 ソ連もBMPシリーズを完成させた。中でもBMP-2は、20カ国以上に配備されていくベストセラーとなった。

 こうした戦う装甲車を歩兵戦闘車IFV(Infantry Fighting Vehicle)と呼ぶ。堅牢(けんろう)性を重視した車体は当然ながら、機関砲やミサイルを装備しているのが特徴だ。

 日本もM2ブラッドレーを参考にして「89式装甲戦闘車」を開発した。89年の正式採用で、愛称は「ライトタイガー」。ユニークなのが自衛官は歩兵(Infantry)ではないという考えから、部内ではIFVではなく、FVと呼ぶという日本らしい解釈が適用されている。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう