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オバマケア見直し法案撤回で今後のトランプ政権に大打撃 減税やインフラ整備も正念場 (1/2ページ)

 トランプ米大統領の主要公約の1つだった医療保険制度改革法(オバマケア)の見直し法案が、採決寸前に撤回された。共和党内でも反対の声が大きかったといい、株式市場への影響も出ている。トランプ政権が主要政策に掲げる大型減税や大規模インフラ投資も期待外れに終わる恐れはないのだろうか。

 トランプ政権の政策と議会の共和党の考え方には差があるが、両者の妥協によって実際の政策が作られるだろうと期待されていた。米国の大統領制では、政策は議会が作り、大統領に法案・予算の提出権限がないが、直近の民意を反映したトランプ政権の政策を取り入れるはずだと考えられていたからだ。

 これまで8年間の民主党政権で冷や飯を食ってきた共和党議員も、予算配分である程度いい思いをしたいのではという見方も背景にあった。

 オバマケアの見直しは、トランプ大統領と議会共和党の間で方向性の差がないものと思われていた。その名の通り、民主党のオバマ政権の政策だったので、議会共和党は反対するし、オバマ政権を批判してきたトランプ大統領も同じだとみられていた。議会共和党には小さな政府論者が多いが、オバマケアの見直しはそうした共和党議員にも受け入れられるだろうとの楽観的な見通しもあった。

 実際、今年1月に米議会は上院も下院も「オバマケア廃止」を決議し、議会共和党の意見集約は終わっていた。

 ところが、トランプ政権と共和党指導部が、オバマケアの見直し法案を公表すると、議会共和内の「右(財政保守派)」からも「左(穏健派)」からも批判が続出した。右からは「オバマケアが完全廃止になっていない」、左からは「無保険者が増えすぎる」と言われ、トランプ大統領とライアン下院議長は板挟み状態になった。トランプ大統領が議会共和党の説得に走ったが、右と左の反対派の懐柔はできなかった。ライアン下院議長も力不足だった。

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