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海賊対処、諸外国との連合任務部隊を日本人が初の指揮 6月下旬まで各国をまとめ上げる (1/2ページ)

 茶色に覆われた砂漠の大地を飛び立つと、先ほどとは打って変わって、まぶたに突き刺さるほどのまぶしい真っ青な海の上にいた。ここはアフリカ東部ソマリア沖アデン湾。筆者が乗機しているのは、機体に日の丸を描いた海上自衛隊の哨戒機P-3Cだ。同機の目的は「海賊」対処である。

 長引く内乱で無政府状態となったソマリアでは、貧しさから国民の一部が海賊に身を転じた。紅海の入り口であるソマリア沖は、地中海を経てヨーロッパへと抜ける海上輸送の大動脈だ。毎日多くの貨物船や客船が往来している。それらを襲い、積み荷を奪う。船員を人質にして身代金を要求するケースもある。海賊が一大ビジネスとなっているのだ。

 日本は対岸の火事を決め込むわけにはいかない。この海域を通る年間2万隻のうち、10%が日本に関係のある船舶だからだ。世界は海賊撲滅へ向けて協力体制を構築することにした。2008年から海軍艦艇を派遣し、パトロールを実施。海賊を発見した場合は制圧していく。

 日本は09年3月に海上警備行動を発令し、護衛艦を派遣した。同年7月には「海賊対処法」が成立した。これに基づき、哨戒機と護衛艦、そして陸上自衛隊部隊をソマリアの隣国であるジブチへと送り、ここを拠点として活動をしている。

 日本は、民間船舶の直接護衛に加え、13年7月から諸外国の軍隊と協力するため、第151連合任務部隊(CTF151)に参加し、ゾーンディフェンスの一翼を担うことになった。その活動が認められ、15年5月から7月まで、伊藤弘海将補がCTF151の司令官を拝命した。

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