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外貨獲得もがく北の行商人、中国人客に大胆な“ヤミ売買” 中朝国境の地元民ぼやき「習近平が政権とってからさっぱり」 (1/3ページ)

 中国の習近平国家主席(63)とドナルド・トランプ米大統領(70)の両首脳が米フロリダ州で北朝鮮の核・ミサイル開発への対応を協議した4月上旬、北朝鮮と国境を接する中国遼寧省丹東を訪れた。そこで記者が見たのは、中朝両国間の往来が冷え込む中で少しでも外貨を獲得しようともがく北朝鮮側の姿だった。(中国総局 西見由章、写真も)

 丹東市中心部から国境の鴨緑江沿いを上流に向かって北東に約20キロさかのぼると、世界遺産「万里の長城」の東端とされる「虎山長城」が見えてきた。近くの河畔には船着き場がある。ベールに閉ざされた独裁国家の様子を間近で、しかも複雑な手続きを踏まずに見たい中国人客向けに、ここでは約1時間の観光クルーズを運航している。

 観光船は、まず「一歩跨(いっぽまたぎ)」と呼ばれる川幅数メートルの場所を通過した。手を伸ばせば、対岸の北朝鮮領に届きそうな距離だ。

 船上からは中州の北朝鮮領でヤギや牛を放牧する男性の姿が確認できた。さらに進むと軍事施設らしきものが見えてきた。

 「あの丘の上の見張り台は、かつて日本が建設したものだ」

 「あの軍港は日本が建設した」

 「あの2つの塔もかつて日本がつくったもので…」

 観光船スタッフのアナウンスによると、中州の北朝鮮側領にあるインフラ施設の多くは、現在使用されていないものも含めて日本が戦前・戦中に建設したものらしい。考えてみれば、中朝貿易の“大動脈”である丹東市中心部の「中朝友誼橋」も、元々は前世紀に日本が建設したものだ。

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