記事詳細

「米国抜きTPP」二正面作戦 FTA交渉の内容近づけへ、相手が準備不足の今が好機 (1/2ページ)

 政府は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について、米国以外の10カ国と現行の枠組みを維持する方向で調整に入ったと報じられた。米国抜きTPPはどの程度経済的な効果が見込まれるのか。そして、米国が求めている自由貿易協定(FTA)交渉にどのような影響があるのだろうか。

 TPPで米国の存在は圧倒的なものだった。TPPに参加していた12カ国中、国内総生産(GDP)で米国は65%(2015年)、貿易輸出入総額で43%(16年)を占めている。このため、米国抜きTPPでは、経済効果は半減するだろう。

 そのため、日本を含む11カ国は、米国にTPPに戻ってきてもらいたいところだ。しかし、トランプ大統領が大統領選で公約し、既に大統領令も出しているので、復帰は絶望的である。その米国が求めているのが、日米FTA交渉だ。

 実は、日米FTAの内容がTPPと同じであれば、日本にとってはTPPと同じ経済効果である。TPPから乖離(かいり)するにつれて、日本の損得が出てくる。このため、筆者としてはTPPをベースとして日米FTA交渉を行うのは検討に値すると以前に本コラムで書いた。

 日本国内の一般的な意見は、農産物についてはTPPでもギリギリだったのに、日米FTAでは、より日本に厳しい条件になるので受け入れられない-というものだ。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう