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山口組直系組織元幹部に聞く3分裂行方 武闘派多い新組織、統合遠のき抗争激化か (1/2ページ)

 日本最大の指定暴力団山口組(神戸市灘区)から分裂した神戸山口組(兵庫県淡路市)の有力幹部が離脱し、新組織「任侠(にんきょう)団体山口組」を結成した。新組織は神戸山口組をはじめ山口組とも対立姿勢をみせており、三つどもえの抗争が懸念される。山口組直系組織元幹部で、12年に及ぶ収監生活の中で文筆活動を始めた沖田臥竜氏(41)に混迷を深めている分裂山口組情勢を聞いた。

 --神戸山口組が分裂し、新組織が誕生した影響は

 「任侠団体山口組が記者会見を開き、結成の決意表明の中で明らかにした神戸山口組の井上邦雄組長や中核組織の山健組への痛烈な批判は、金銭的負担の過酷さによる組員の自殺や山健組出身者以外の組員への差別的な待遇など、かなり具体的なものだった。この批判が額面通りのものであれば、割って出られた神戸山口組側は、組事務所へのトラック特攻や乗っ取りなどで徐々にプレッシャーをかけていくだろう。逆もまたしかりで、武闘派の組員が多い任侠団体山口組の攻勢も懸念される」

 --新組織は従来の暴力団組織とは異なる形になった

 「既存の暴力団組織にみられる組長を頂点としたピラミッド型ではなく、織田絆誠(よしのり)代表とそれぞれの直系組織が横並びとなる組織形態としている。これは組員の犯行で組織のトップの責任も問われる組織犯罪処罰法を意識しているのではないか。前例のないケースであり、警察当局の暴力団対策法に基づく暴力団指定作業を遅らせる狙いもあるとみられ、法律に詳しい専門家の助言を得て計画を練った様子がうかがえる。新しい時代のヤクザという印象だ」

 --神戸山口組側の動向は

 「山一抗争(1980年代)の引き金となった一和会の分裂などに見られるように、国内最大の山口組を割って出て、組織を存続させることは大変難しい。このため、神戸山口組側は今回の再分裂のようなさまざまなケースを想定してきたはずで、ただちに組織の体制がゆらぐようなことはない。ただ、6代目山口組と任侠団体山口組との両にらみの戦いが長く続けば、組織の疲弊は免れない」

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