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やはり2%インフレが必要だ 本格的な賃金上昇へあと一歩、経済成長否定論者に耳貸すな (1/2ページ)

 3月の消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除く「コアCPI」が前年比0・2%上昇となったが、食料(酒類を除く)とエネルギーを除いた「コアコアCPI」は0・1%下落だ。どちらの数字でも2%台には開きがある。これをどう評価すればよいか。

 まず、日銀が掲げる「2%のインフレ目標」の意味を説明しよう。インフレ目標のそもそもの目的は“歯止め”である。失業率を下げるために通貨発行して金融緩和すれば通貨発行益(シニョレッジ)が大きくなって、インフレになる。だからデフレの局面では、日銀がお札を刷って市場に供給することに効果があるわけだが、過剰供給になる前に止める「インフレの限界」をどこかに設定しておかなければならない。それが2%という目標である。

 この数字の意味をきちんと理解していない人は、物価の上昇そのものが目的だという短絡的思考に陥る。本来ならば、「インフレ率が2%に達していないこと」が批判されるのではなく、「2%を超えずに失業率を3%以下にまで下げたこと」が評価されてもよいくらいだ。

 とはいえ、名目経済成長がもう少しほしいところなので、やはりインフレ率は2%くらいあったほうがいい。筆者の試算では失業率は現在の2・8%よりもう少し下がるはずなので、財政・金融政策をもう少し拡張的に行うことができる。

 実際の失業率が、下限となる構造失業率にぶち当たると、本格的な賃金の伸びが出てくる。全国各地の有効求人倍率や各業界の人手不足感をみると、あと一歩のところまで来ている感じだ。

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