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国債暴落論者の的外れ主張 財政健全化で続く高値取引…品不足の現状 (1/2ページ)

 大型連休中の5月1日、長期国債の売買が成立せず、値が付かなかったことが話題になった。これに対して、インターネットの一部では、「日本の政府債務比率が限界だ」として、国債暴落を唱える論者もいた。

 こうした論者は、かつて「金融緩和するとハイパーインフレになって財政破綻し、国債が暴落する」とあおり立てたが、予想はことごとく外れている。いつまでも懲りないものだ。

 まず国債の残高状況を確認しておこう。財務省が3カ月ごとに公表している国債及び借入金並びに政府保証債務現在高(2016年12月末現在)によれば、内国債929兆円、借入金54兆円、政府短期証券83兆円で合計1066兆円となっている。このうち市場で取引されているのは、内国債のうち普通国債826兆円、財投債94兆円、政府短期証券83兆円の合計1003兆円だ。これが世に言われる「国の借金1000兆円」である。

 もっとも、本コラムの読者であれば、国のバランスシート(貸借対照表)の一部でしかない国債だけをみるのではなく、子会社も含めた連結(統合政府)のバランスシートでみれば、負債と資産はほぼ見合っていて、純債務はほぼゼロであることをご存じだろう。この意味で財政再建は終了しているといえる。

 市場性国債だけでみても、統合政府バランスシートの左側の「資産」には日銀保有国債が411兆円ある(16年12月末現在)。

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