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「今の財政が最悪だ」は「消費増税渋る安倍政権は最悪だ」という政治的メッセージ (1/2ページ)

 自民党内に興味深い勉強会が作られた。「今の財政状況は最悪の状況にあり、財政再建を行う具体策を検討する」という。財務省出身で前党税制調査会長の野田毅氏が代表発起人となり、野田聖子・元党総務会長と中谷元・前防衛相が呼びかけ人、村上誠一郎・元行革相が事務局を務めている。

 「日本の財政が最悪の状況にある」とする根拠としては、消費税率の引き上げが2度延期されていることや債務残高が国内総生産(GDP)の2倍を超える状況であることだという。勉強会では「財政破綻の足音が聞こえている」との声も出ていたが、こうした勉強会ができる背景は何だろうか。

 自民党の勉強会には大別して2種類ある。1つは自民党政務調査会の下での正式な機関である。筆者が先日、教育投資国債について話をしたのは、党の正式な機関である教育再生実行本部の下部機関であり、事務方は自民党の職員である。もう1つは、自民党の有志で集まる勉強会であり、事務方はさまざまである。役所の人間が事実上のお手伝いをすることも珍しくない。今回の勉強会は、おそらく後者の有志による勉強会ではないか。

 有志による勉強会は、しばしば政治的な動きを実現するために行われる。誰が音頭をとって、誰がそれに付いていくのかを、みんなが注視している。それが1つの政治グループを意味することがあるからだ。

 実は、安倍晋三首相も自民党が野党だった時代に、有志による党内の勉強会を作っている。東日本大震災後、復興増税に頼らないという趣旨の勉強会であり、当時の党主流派の主張である復興増税とは一線を画したものだった。この党内の勉強会はその後、超党派のものへと発展していった。

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