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中国「勝手に進入 強烈な不満」と表明 米軍の航行の自由作戦

 【北京=西見由章】中国外務省の陸慷報道官は25日の記者会見で、米軍が南シナ海で「航行の自由」作戦を実施したことは、「中国の主権と安全利益を損ない、海空域での偶発的な衝突を引き起こしかねない」として「強烈な不満と断固とした反対」を表明した。

 北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐってトランプ米政権が圧力強化に向けて中国と連携する姿勢をみせ、南シナ海での米中の摩擦が表面上は沈静化していた中で、今回の米軍の動向は習近平指導部にとっては誤算だったとみられる。

 中国国防省の任国強報道官も25日の記者会見で、米国のミサイル駆逐艦デューイがスプラトリー(中国名・南沙)諸島付近の海域に「勝手に進入した」と言及。中国海軍のミサイル護衛艦2隻が米駆逐艦の識別調査を行い、現場海域から離れるよう警告したとしている。

 任氏は、中国が同諸島付近の海域に争う余地のない主権を有していると主張。米軍が武力を見せつけ、地域の軍事化を進めていると批判し「厳正な申し入れを行った」として米側に抗議したことを明らかにした。

 また、タカ派の論調で知られる環球時報(電子版)は25日、米軍による航行の自由作戦に反発する社説を掲載。領有権を争うフィリピンやベトナムとの関係が改善していることや、人工島の造成が完了していることを挙げた上で「中国の玄関口である南シナ海で米側が気ままに行動するのは適切でないことをトランプは理解するだろう」と論じた。

 ただ、南シナ海問題をめぐっては、今月19日に開かれた2国間協議メカニズムの初会合で、フィリピン側が中国の主権主張を全面的に否定したハーグ仲裁裁定を持ち出して牽制(けんせい)するなど、実際には周辺国との軋轢(あつれき)がくすぶり続けている。

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