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「経産省若手提言」に期待と不満 高齢者と若者の制度に焦点も…具体的政策への視点が不十分 (1/2ページ)

 経済産業省内の20~30代の若手で構成する「次官・若手プロジェクト」が行った提言が話題になっている。

 提言は高齢者と若者に焦点を当て、今のままの制度ではダメになると警鐘を鳴らす興味深いものだ。もっとも、こうした問題意識はかなり以前から指摘されている。しかも、抽象的な表現ばかりが目立つ。

 一般の評論家と役人との違いについて筆者は、感性でだけではなく具体的な処方箋・政策をもって語るところにあると思っているので、経産省プロジェクトの提言はその意味で不満が残る。

 具体的な法改正や予算措置などの政策に落とし込めなければ、ありふれた評論と差別化はできない。総じてこのプロジェクトはふわっとした内容になっており、そこが一般人の共感を呼んだ面もあるのかもしれないが、具体的な政策の視点という意味では不十分だ。

 提言の51ページに、(1)一律に年齢で「高齢者=弱者」とみなす社会保障をやめ、働ける限り貢献する社会へ(2)子供や教育への投資を財政における最優先課題に(3)「公」の課題を全て官が担うのではなく、意欲と能力ある個人が担い手に(公共事業・サイバー空間対策など)-とあるが、いずれも抽象的だ。

 歴代政権でも指摘されてきたことだが、いずれも十分な制度改正はなかなかできなかったことばかりである。

 (1)については、年金についても所得と合算して課税強化は行われており、一律に「高齢者=弱者」とみなす社会保障は実質的に修正されてきた。年金支給開始年齢は引き上げられてきて、定年も部分的に引き上げられつつある。

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