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沿線の発展途上国が銀行飛び越えて一気に「アリペイ」に… 「一帯一路」で進む標準化 (1/2ページ)

 これって中国が地域の発展を独り占めしようってことなんじゃないの?

 そんな疑惑の声が聞こえているのかどうかは分からないが、「一帯一路」構想のスローガンは「共建繁栄」であった。

 基調演説を行った習近平国家主席は、「他国の内政には干渉せず、社会制度や発展モデルの輸出もしなければ、それを他国に強要することもしない。中国は地政学ゲームのような古いやり方を繰り返さず、安定を打ち破る小さなグループを作ることもせず、平和共存の大家族を築き上げる」と、自国ルールをゴリ押しする中国のイメージの払しょくに躍起である。

 中国が自らの国際社会でのポジションを変えようとする意図が読み取れると同時に、やはり「一帯一路」が中国の未来にとって欠かせない大プロジェクトであることを思わせるのだ。

 北京のメディア関係者は、「かつての中国のように伸び盛りの国に火が着けば、少なくとも15年はその恩恵にあずかることができる」と語る。

 前回、貨物鉄道が義烏からマドリードに通ったことで様々な可能性が出てきたことに触れたが、もう一つ興味深い動きは電子商取引だ。そう聞いてすぐに想起するのはアリババだが、まさにそのアリババの決済システムであるアリペイが沿線国に広がっている点だ。

 中でも注目はインド。いま中国では若者は手ぶらで歩き、すべてをスマホで済ませる生活スタイルが定着している。財布は持たない。このスタイルがインドに広がれば膨大なユーザーと情報がアリババに集中する。これが後々、「一帯一路」を結ぶ金融の一大ネットワークになる可能性は極めて高いのだろう。

 中国が固定電話の時代を飛び越していきなり携帯電話網を築き上げたように、沿線の発展途上国が一気に銀行を飛び越えてアリペイに流れる可能性を示したのである。

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