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バーナンキの「ヘリマネ」提言 金融・財政の同時発動で実現、消費増税失敗だったと示唆も (1/2ページ)

 ベン・バーナンキ前米連邦準備制度理事会(FRB)議長が来日し、日銀で講演して、追加金融緩和の可能性や、財政支出の必要性について発言した。

 バーナンキ氏は、筆者が米プリンストン大に留学した1998年に教授を務めていたが、当時から日銀に対して数々の政策提言を行ってきた。時には学者らしい一途な思いから至らぬ表現もあったと反省しているようだが、その当時から理論的なフレームワークはまったく変わっていないといっていい。

 特に、FRB理事時代の2003年、バーナンキ氏は名目金利ゼロに直面していた日本経済の再生アドバイスを行った。具体的な手法として、国民への給付金の支給あるいは企業に対する減税を国債発行で賄い、同時に中央銀行がその国債を買い入れることを提案している。

 中央銀行が国債を買い入れると通貨が発行されるわけなので、中央銀行と政府のそれぞれの行動を合わせてみれば、中央銀行の発行した通貨が給付金や減税を通じて国民や企業にばらまかれていることになる。これが、いわゆる「ヘリコプターマネー」だ。

 今回の日銀での講演では、日銀は2%インフレ目標の追求はやめるべきではないとする一方、金融政策だけで限界があれば、財政政策の同時発動も提言している。

 これを筆者が解釈すれば、いまなおインフレ目標に達していないのであるから、引き続き量的緩和を継続するはずだ。ということは引き続き日銀は国債を市中から購入する。その一方で、追加的な財政支出をするためには、国債発行で賄うとなるだろう。となれば、これは、金融政策と財政政策の同時発動であり、ヘリコプターマネーと経済効果は実質的に同じになる。

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