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「天下り」を「面倒見がよい」 論理の整合性なき安倍批判は、国民の支持など得られない (1/2ページ)

 学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐる前川喜平・前文科事務次官の記者会見で、2015年の閣議決定に盛り込まれた「需要見通し」を文部科学省で作らなかったと明らかにしたことが「致命的だ」と筆者は先日のコラムで書いた。

 獣医学部新設に関して文科省自身がなぜ需要見通しを作らなかったのだろうか。また、最近天下りを「面倒見がよい」などと肯定的にとらえるメディアも一部に出ているが、この意味についても考えてみよう。

 実は、「需要見通しが立たない」ことを挙げた段階で、文科省の負けは見えていた。一般論として、需要見通しを論破するのは(それがきちんと作られたものであるならば)、なかなか困難である。だが、需要見通しは複数の方程式体系からなる数量モデルであり、文系事務官僚の手に負える代物ではない。

 かつて道路公団民営化において筆者は、5000本程度の数式モデルからなっている道路需要推計モデルを2週間程度ですべて検証し、数本の式の推計に誤りがあったので再推計したところ、道路需要が数%過大になっていることを指摘した。

 また、郵政民営化では、逆の立場で骨格経営試算シミュレーションを作った。民営化反対論者から「試算がいいかげんだ」と指摘されても、モデルを構成する数式とデータを公開し、誤りがあれば具体的に指摘してほしいといったところ、反対派は二の句が継げなかった。身も蓋もない話だが、文科省には需要見通しを作れる人がいなかったのだろう。前川氏は「農水省が作ってくれなかった」と恨み節だったようだが、お門違いだ。

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