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「地元志向」強まる農民工 習近平政策の誘導、故郷に残って起業の未来は… (1/2ページ)

 春節前後の中国国民の大移動は、いまや世界メディアが伝える特徴的な現象である。

 その主要なものは沿海部の都市へ出稼ぎに出ていた農民工(出稼ぎ労働者)が故郷に帰り、再び戻るという流れだ。貧しい地域と工業都市を往復する農民工たちの、最大の供給地の一つとされているのが四川省。

 しかし、いまその四川省からの農民工の都市への流れに大きな変化が起きているという。

 結論を先走っていえば「地元志向」が強まっているらしいが、もっと噛み砕いて要約すれば「もうオレは都会に働きに出るのは嫌だよ」といった“層”が形成されているようだ。

 日本にも地元が大好きな「マイルドヤンキー」と呼ばれる人々がいて、地方経済の主役になっている。このため、思わずこれと重ねて考えてしまい、いよいよ中国経済も日本に似た新たな一つの段階に差し掛かったということなのだろうか、と受け止めてしまいそうだが、これはどうやら習近平政権が進めている政策とかかわりがあるようだ。

 出稼ぎ労働者に起きた意識の変化について実地調査を行いレポートしたのは2017年2月21日付『21世紀経済報道』。タイトルは、〈西部地域の農民工の帰省ラッシュ現象を調査 60年代生まれと90年代生まれの労働者は、もう故郷を離れたくない〉だ。

 ここで紹介されている農民工たちの変化については後に触れるが、とりあえず統計上から変化を記しておこう。

 記事のなかで触れているのは、17年の春節期間中、四川省の旅客輸送量。17年の旅客輸送量はのべ1億4000万人で、対前年比で7%も減少しているが、それは延べ人数になおせば1000万人以上の減少なのだという。

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