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加計学園問題と文科省の体質 存在しなかった「総理の意向」、「上から目線」の古いスタイル (1/2ページ)

 加計学園の獣医学部設置認可をめぐる問題では、文部科学省の体質が影響しているのではないかと筆者は思っている。

 本コラムでは、前川喜平・前事務次官の記者会見で致命的な誤りがあったことを指摘した。それは、閣議決定の挙証責任(需要見通しをどこが行うかという責任)は文科省側にあるにもかかわらず、それがないかのように話したこと(あるいは誤解していること)で、自分たちの力では需要見通しが出せなかったため、内閣府に役所間の交渉で負けたに過ぎない。

 前川氏は、文科省の文書に「総理の意向」が書かれていたというが、特区の議事録をみれば、獣医学部創設の是非は事務方による交渉結果なので、「総理の意向」なんてそもそもありもしない。前川氏は、部下から上がってきた文書と、文科省と内閣府が合意済みの議事録とをチェックしなかったのだろうか。

 しかも、「総理の意向」という文科省の文書は、文科省と内閣府の交渉後に作成されており、文科省内での言い訳の可能性が高い。つまり、内閣府との交渉で負けたことで、「総理の意向」にした可能性すらある。

 この話の発端は、文科省が大学設置認可において、獣医学部を52年間も認めてこなかったことだ。それは文科省告示「大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の設置等に係る認可の基準」に明記されていた。

 法律上の認可規定がありながら、根っこから認可を告示で否定するのは、20~30年も昔の議論だ。需給関係が理由というのも、あまりに時代錯誤だ。

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