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【高橋洋一 日本の解き方】「内部告発」と「守秘義務」の境界線 省内向けの愚痴や言い訳なら「職務上の秘密」に当たらないが… (1/2ページ)

 加計学園問題に関する文科省関係者らの内部告発をめぐり、義家弘介文科副大臣が、「一般論」としたうえで「告発内容が法令違反に該当しない場合、非公知の行政運営上のプロセスを上司の許可なく外部に流出されることは、国家公務員法(違反)になる可能性がある」と述べたと報じられている。

 行政は国民に公開で行われることが原則だが、目的を達成するためには、一定の秘密を厳正に守らなければならない場合もある。そこで、国家公務員法では「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない」と定めている。

 ここでのポイントは「職務上知ることのできた秘密」である。これは職員が職務に関連して知り得た全ての秘密とされている。税務署の職員が税務調査によって偶然知り得た納税者の家庭的事情などはその典型である。

 守秘義務については、その性質上、退職後も課せられ、秘密を漏洩(ろうえい)した場合は刑事罰(1年以下の懲役又は50万円以下の罰金)の対象である。

 一方、公益通報者保護法による公益通報制度(いわゆる内部告発)がある。公益通報の対象となる「通報対象事実」とは、同法に列挙されている法規制の犯罪行為の事実等を指す。一般的には、公益通報により、守秘義務違反に問われることはない。公務員も公益通報者保護制度の対象者となっている。

 その点で、義家副大臣の一般論は正しい。告発内容が法令違反でなければ、当然公益通報制度の枠外なので、守秘義務違反に問われる可能性は否定できない。

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