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「築地再開発」は役人の浅知恵ではないか 「ブランド」含めた価値で売却、民間アイデア生かせ (1/2ページ)

 東京都の小池百合子知事は、都議選告示前に豊洲市場への移転とともに、築地市場の土地の再開発を検討する方針を明らかにした。豊洲に移転後の築地市場はどのように扱うのが合理的なのか。

 豊洲移転は、本コラムでこれまでに書いたように、サンクコスト(埋没費用)論と豊洲・築地の科学的なリスク評価からの合理的な帰結である。豊洲も築地も地下にはそれなりに土壌汚染がある。これは東京都内、特に湾岸エリアであれば避けられない。しかし、しっかりした封じ込めをすれば、地上の安全性は確保できる。

 一方、豊洲と築地の上屋を比較すれば、「閉鎖系」の豊洲のほうが格段に安全だ。また、豊洲はすでに建設済みでもある。サンクコスト論で安全対策の追加的コストをみれば、豊洲に軍配が上がる。意思決定論に用いるサンクコスト論と科学的なリスク評価によって、もっと前に移転を決断すべきだった。

 この延長で築地市場を考えると、少なくとも卸売市場機能は地理的には必要がない。2020年東京五輪開催までに市場跡地周辺に環状2号線を整備する必要があるが、それ以外は基本的に東京都として不要である。

 となれば、当面は2020年東京五輪関係の用途でもいいが、いずれ更地にして最大価値で売却するのが基本である。これは、小池氏が都知事に就任する前の都政の方針でもあった。小池氏は「豊洲移転・築地売却」の流れを止めたが、ここは従来の路線に戻ったほうがいい。政治的には何か新しいことをして、以前に逆戻りできないと言いたくなる気持ちは分かるが、「下手な考え休むに似たり」という言葉もある。

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