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香港の若者、影響力強める中国に危機感「どんなに貧しくても中国より香港の方がいい」

 7月1日に英国から中国への返還20年を迎える香港。返還後は中国の経済融合政策により、大陸からの中国人観光客や移民が増加。ビクトリア湾に面した香港島の夜景を彩るネオン広告も、中国企業の存在感が増した。

 一方、政治や経済などあらゆる面で香港への影響力を強める中国に対し、返還前後に生まれた若者たちは「一国二制度」下で保証された高度な自治が脅かされると危機感を抱く。

 香港行政長官選の民主化を求めた2014年の大規模デモ「雨傘運動」では、中国の習近平指導部から譲歩を引き出せなかったが、多くの若者が政治に目覚めた。「香港の未来は自分たちで決める」。運動のシンボルとなった黄色い雨傘は今でも、民主派団体のデモでは必ず登場する。

 「どんなに貧しくても中国より香港の方がいい」。そう話すのは約2年前に香港男性に嫁いできた湖南省出身の女性(31)。不定期の清掃などで得た収入では食べていくのがやっとだが、娘(5)の教育のために香港に残ると力を込める。

 中国からの移民や観光客の急増は、マナーの悪さなどから香港人の反感も招いた。路上でスーツケースを広げ、商品を詰め込む観光客の姿も珍しくない。中国との経済融合とは裏腹に、感情的な摩擦は強まっている。(香港 共同)

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