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中国の日本人拘束 背景に「ハリボテ空母」写真への怒りも (1/3ページ)

 「違法な活動をした疑いで日本人6人を調べている」--5月22日、中国外務省は、今年3月下旬に千葉県内の地質調査会社社員など、計6人の日本人を中国当局が拘束したと発表した。彼らは全員、中国企業から依頼を受けて温泉探査のため訪中した“一般人”だった。

 中国は2014年に反スパイ法を制定して取り締まりを強化。2015年以降、「スパイ行為に関与した」として中国側が逮捕した日本人は計5人いるが、今回の拘束がこれまでと違うのは、容疑が明らかにされていないことだ。『習近平の「反日」作戦』の著者でジャーナリストの相馬勝氏が言う。

 「この6人は明らかにスパイではない一般人と考えられます。彼らが拘束されたのは中国の山東省や海南省で、両省には中国海軍所属の潜水艦や空母が拠点とする軍港などがある。実はこの近辺は今年に入り、警備が強化されていました。その理由は、日本のマスコミによる報道でした」

 昨年12月10日、大手通信社の共同通信が〈中国が遼寧省大連で建造している初の国産空母の船体と艦橋(ブリッジ)がほぼ完成〉していると報じた。

 記事とともに同社が入手したとされる建造中の空母の写真も加盟社に配信、産経新聞などが掲載したが、これが“虎の尾”を踏んだというのだ。

 写真は計5枚で、仕上げの塗装工程に入った船体部や空母の全貌を捉えたものもあった。いずれも高精細のデジタル画像で、秘密のベールに包まれてきた中国の国産空母を白日の下に晒したという意味ではスクープ写真といっていいだろう。

 これに過敏に反応したのが中国メディアだった。中国の最大手ニュースサイト「新浪」は、その3日後に〈日本人は軍事スパイだ〉のタイトルで記事を配信。その中で〈共同通信による写真盗撮行為は、中国の海軍力増強に対する日本の不安の裏返しだ〉と非難した。

NEWSポストセブン
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