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「ヘル朝鮮」 韓国若者の仕事の現状とは (2/2ページ)

 2010年から続く就職“超”氷河期と、妥協して中小企業に就職した場合に予想される低賃金への恐怖で、未来を描けない若者が続出している。生き地獄を意味する「ヘル朝鮮」という言葉が2年ほど前から使われるようになったが、七放世代はそこで虐げられる若者の実情を現す言葉なのだ。

 韓国教育部も対策に躍起だ。卒業から1年以内の学生を就職させるよう大学側を指導するが、実際は“締め付け”である。就職率の低い状態が続く学科は、政府の大学運営指針に則り、廃止に追い込まれる。

 そうした圧力は学生自身にも及ぶ。本人の希望は無視され、大学の就職実績を高めるための指導が行われるのだ。喫茶店で話を聞いた、ソウル近郊に住む25歳の女性はため息まじりにこうこぼした。

 「私はもともと短大から4年制への編入を希望していたのですが、入学してすぐに先生から、卒業したら編入は難しいから就職しなさいと言われました。実際に卒業した後も連絡をくれたので、結局、指導教授の紹介先に就職しました。が、残業が多すぎて体を壊してしまい長続きしませんでした。今でも仕事を探していますが、卒業して1年以上経つと、先生からは何の音沙汰もなくなりました」

 大学教員も、自らの評価と関係のない、卒業から1年以上過ぎた学生にはまったく関心を持たないのが実情だ。文在寅大統領は公共部門で雇用対策を打ち出すも、民間での雇用拡大には具体策が見られない。若者が夢を託した公約が、青写真のままで終わってしまう懸念が消えない。

 ※SAPIO2017年7月号

NEWSポストセブン
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