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習近平構想の新独裁都市 行ってみたらこんなトコだった (1/2ページ)

 5年に1度の党大会をこの秋に控え、習近平政権が、俄に動き出した。新たな先進都市「雄安新区」を河北省に構想し、首都圏機能の一部移転を仄めかしている。さっそくプロジェクト現場を歩くと、何やらきな臭い空気が漂っていた。ノンフィクション作家、安田峰俊氏がレポートする。

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 「今年の2月23日、いきなり村道がすべて封鎖され、村人たちに家から一歩も出るなと命令が来た。習主席が村の近所に来て『ここを雄安新区の中心にする』とおっしゃったらしい。ただ、みんな屋内にいて、主席の姿は誰も見ていない」

 安新県の中心部から8km離れた大王鎮小王営村で、雑貨店の店番の若い男性はそう述べる。赤土の上に廃品が積まれた空き地だらけの寒村は、この日を境に運命を大きく変えた。

 4月13日、新華社は雄安新区の当面の範囲を、村を中心とした100平方kmにすると正式に発表。新区は最終的に東京都の面積にほぼ匹敵する2000平方kmまで拡充が予定され、近隣の他県も含まれる見込みである。

 諸報道によれば、当局による農地の接収価格は1平方mあたりわずか90元(約1500円)ほどという。代替の住宅は提供されるものの、住み慣れた村を二束三文の補償金で突然追い出される村人らには困惑も広がる。

 住民不在の決定の他にも、アジア有数の経済先進都市を目指す土地にもかかわらず、妙に社会主義的な厳しい統制が目に付くのが雄安新区の特徴だ。例えば安新県では2月の習近平の訪問直後から、県内のすべての不動産業者が当局の命令で閉鎖された。

 この処置は新区設置が正式発表された4月1日以降は雄県・容城県にも広がり、さらに新区範囲外の覇州市や高陽県まで及んだ。不動産投機の過熱と乱開発を抑制し、計画的な都市づくりを進めるための処置だと説明されている。

 だが、オフィスの入り口が×印の紙で封じられ、看板の文字まで徹底的に削り取られた廃店舗がいくつも並ぶ光景は、さながら「手入れ」が入った性風俗店街だ。法的な根拠が曖昧なまま、民間企業の商業活動がここまで制限されている。

 「街の不動産業者は、政府の手で『旅行』を名目に街から強制的に隔離され、政治犯罪者のような扱いです。現在、雄安新区の不動産の入手は、よほど太いコネから地下ルートを使うしかない。一般人が自由競争のルールのもとで投資することは不可能でしょう」

 覇州市に住む教師の男性はこう証言する。雄安新区の発表直後は、値上がりを見越して不動産取得を狙う国内外の企業や投資家が殺到したが、間もなく実態を知り誰も来なくなった。強制閉鎖された店舗だら

NEWSポストセブン
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