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四川大地震の“後遺症”が原因だった四川省「大規模地滑り」 (1/2ページ)

 地震から9年もたってから「後遺症」が出た。

 先月24日朝、中国四川省にあるアバ・チベット族チャン族自治州の茂県で大規模な地滑りが起きた。100人以上が生き埋めになるなど、多数の犠牲者を生んだ。地滑りは現地時間で午前6時前。多くの人はまだ家にいた時間だった。

 流れ出した土砂の量は東京ドーム6杯分以上の約800万立方メートルにもなった。これが一挙に崩れたのだ。

 中国の山間部では、地滑りがよく発生する。とくに雨期になると多く、今回も大雨が引き金になった。日本では梅雨の季節だが、梅雨前線は日本だけではなくて中国にも延びている。その影響で大雨が降ったのである。

 だが、この地滑りには伏線があった。それは2008年に起きた四川大地震である。四川大地震のマグニチュード(M)は7・9。8万7000人が犠牲になった。犠牲者の多くは地滑りによるものだった。

 そのときには、震源の●(=さんずいに文)県のすぐ北にあって今回地滑りに襲われた茂県でも、地震による土砂崩れで観光バスが埋まり、観光客37人が死亡していた。

 今回の地滑りは、四川大地震の震源から近い。つまり地震後に不安定になっていた地盤が、大雨という引き金で崩れてしまったのが、今回の災害になったのである。

 四川大地震はインド亜大陸プレートがユーラシア大陸に過去に衝突し、まだ北上の勢いが止まらないので起こしたものだ。

 このプレートの衝突が起こしたのは四川大地震だけではない。05年に起きたパキスタン地震(M7・6)は7万人以上の犠牲者を出したし、15年に起きて5000人以上の人命を奪ったネパール地震(M7・8)も、同じ構図から起きている。ネパールでは、もっと前にも1934年にM8・1、88年にM6・6の地震が起きて大被害を生んでいる。中国南部からパキスタンに至る一帯は地震常襲地帯なのである。

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