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【昭和のことば】“はなやかな争議”で一気に全国に広まった「男装の麗人」(昭和8年) (1/2ページ)

 「男装の麗人」とは、少女歌劇の大スター、水の江滝子に付けられた称号である。

 昭和3(1928)年に創設された東京松竹楽劇部(後のSKD)の一期生として入部した水の江は、昭和5(30)年に開催された「松竹オンパレード」で、髪をショートカットにし、シルクハットにタキシード姿で登場した。いまでは宝塚の男役などでおなじみの姿だが、(いままでのようにカツラではない)このような出で立ちは、当時は少なからずの衝撃を持って世間に迎え入れられた。

 彼女はその後カウボーイに扮し、「オレはミズノエ・ターキーだあ!」と見栄を切り、以来、ターキーの愛称が定着した。そしてこの年、歌劇団の待遇改善要求の陣頭に立ち神奈川・湯河原に籠城、それが「はなやかな争議」と話題になり、「男装の麗人」ということばが一気に全国に広まった。

 この年の主な事件は、「小林多喜二、東京築地署で拷問虐殺される」「三陸地方を大地震が襲う。大津波が発生し、死者3008人、行方不明者1184人」「初の救急車が横浜市山下町消防署に配備」「日本、国際連盟脱退を事務総長に通告」「大阪市営地下鉄、梅田・心斎橋間開通」「東京で『東京音頭』の盆踊り、大流行」「児童虐待防止法施行」「皇太子明仁親王誕生」など。

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