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信号、一方通行無視…「なんでもあり」の中国交通事情 強烈!監視カメラ網が威力発揮 (2/2ページ)

 やるとなったら徹底的にやるのが中国であり、取り締まる側の公安には出世と罰金の収入--地域で違いはあるがたいてい罰金200元(約3350円)--というインセンティブが働くのだから当然だろう。

 そして威力を発揮したのは、いまや「どこに逃げてもキャッチされる」(メディア関係者)といわれるほど細かく広く張り巡らされた監視カメラ網である。

 つまり監視カメラの中での違反でも、後日、人物を特定されて罰金を科されるのだから運転手はたまったものではない。

 一方、これを機会にとばかりに警察が力を入れたのが歩行者の信号無視である。これも罰金が科される違反だが、やはり威力を発揮したのは監視カメラだというから面白い。

 実際、山東省では信号無視した歩行者の写真を4枚撮影、それをもとに顔認証システムであっという間に本人を特定し、罰金をとるという取り締まりを行っている。テレビのドキュメンタリー番組が同行していた3時間に二十数人が取り締まりの対象となったという。

 中国ではいま道を譲ってくれたドライバーに感謝を込めて親指を立てるポーズが奨励されているという。これは数年前に中国のメディアが絶賛した日本の田舎の子供たちの行為がお手本なのかもしれない。

 ■富坂聰(とみさか・さとし) 拓殖大学海外事情研究所教授。1964年生まれ。北京大学中文系に留学したのち、週刊誌記者などを経てジャーナリストとして活動。中国の政・官・財界に豊富な人脈を持つ。『中国人民解放軍の内幕』(文春新書)など著書多数。近著に『中国は腹の底で日本をどう思っているのか』(PHP新書)。

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