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後方から敵最前線を攻撃する「特科部隊」 主力火砲は「155ミリ りゅう弾砲FH70」 (1/2ページ)

 陸上自衛隊には「特科」と呼ばれる職種がある。火砲(大砲のこと)やロケット弾で歩兵や戦車などと戦う「野戦特科」と、ミサイルや機関砲で戦闘機を迎撃する「高射特科」の、2つの専門部隊が存在している。

 「野戦特科」部隊は日本全国に満遍なく配置されている。主力火砲は「155ミリ りゅう弾砲FH70」だ。

 開発したのは、西ドイツ、イタリア、英国の3カ国で、1970年末から80年代に配備された。FH70という名は「Field Howitzer(野砲)1970」から。日本製鋼所がライセンス生産を行い、83年から陸自でも配備を開始した。

 1分間に6発という発射速度を誇り、射程は通常弾で24キロも飛ばすことができる。

 特科部隊の任務は、後方陣地から射撃し、味方の頭上を飛び越え、敵の最前線を攻撃すること。こうして友軍が有利に戦いを進めていけるようにサポートすることを火力支援と呼ぶ。そのためには、射程は長ければ長いほど良い。

 これまでの火砲は、移動に時間がかかるデメリットがあった。というのも、発射した時点で、敵も特科陣地の場所をある程度特定できる。厄介な火砲をたたき潰すべく、敵は爆撃機や攻撃ヘリを差し向ける。こうした反撃にあう前に移動し、再度攻撃するための体制を整えなければならない。

 そこで、FH70にはAPU(Auxiliary Power Unit)と呼ばれる動力がついている。ちょっとした移動ならば自走可能だ。時速16キロ程度だが、撤収して再度展開し、射撃するには必要不可欠だ。

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