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官邸VS財務省 内閣支持率は危険水域 「ポスト安倍」は増税派ばかり…財政再建に動く石破氏、岸田氏、進次郎氏 (3/3ページ)

 安倍政権では、経産官僚が力を持ち、かつて「最強官庁」と呼ばれた財務省は冷遇されてきた。安倍首相や菅義偉官房長官は消費税増税に消極的だが、財務省は麻生太郎副総理兼財務相とともに抵抗してきた。現在の政治状況は、財務省にとっては主導権奪還の好機なのだ。

 こうしてみると、「ポスト安倍」の面々は「いずれも財務省を筆頭とする官僚依存の傾向が強い。2度の増税延期で財務省と闘ってきた安倍首相との違いは大きい」(田中氏)というのだ。

 安倍政権としては今後、支持率下落を受けて「経済重視に回帰する」とみられる。ただ、経済政策は今後の政治スケジュールとも密接にかかわってくる。

 元内閣参事官で嘉悦大教授の高橋洋一氏は「秋の臨時国会では、経済政策の強化のために補正予算が打ち出されるだろう」とみる。

 有効求人倍率や失業率、企業業績は改善しているが、14年4月の消費税率8%への引き上げ後の消費低迷の悪影響が尾を引き、デフレの完全脱却や2%のインフレ目標実現にはほど遠い状況だ。日銀の量的緩和継続とともに、財政面での手当ても必要になる。

 支持率の回復につなげるとの思惑に加え、18年政局に向けた環境整備の意味合いもあるという。そこでは、消費増税に関する判断が極めて重大な案件となってくる。

 前出の高橋氏は次のように続ける。

 「安倍政権の『20年の憲法改正』という目標から逆算すると、憲法改正の是非を問う国民投票は、18年後半に衆院選とのダブルで実施される可能性が高い。19年10月に予定されている消費税率10%へ増税の是非も争点となり、安倍政権は『増税凍結』を仕掛けてくるのではないか」

 18年9月には自民党総裁の2度目の任期満了も迎える。

 高橋氏は「『反安倍勢力が総裁選で勝つ』『衆院選で与党が敗れる』『国民投票で過半数に届かない』のいずれかになれば、10%への消費税増税が実施されることになるだろう。これまで2度増税が延期されている財務省側にとっては好都合ではないか」とみる。

 「反アベノミクス」が実施された場合も、日本経済について高橋氏はこう話している。

 「再び深刻なデフレに転落し、『失われた20年』の再来となるだろう。歴代政権でも最高レベルになっている雇用環境も次第に悪化していくと予想される。失業率が上昇すれば、自殺率が上昇し、強盗などの犯罪も増えるという統計もあり、社会不安が高まるのは避けられない」

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