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【そんなのありかよ日本の官庁】前川前次官はヒーローではない 文科省の「大学利権」の頂点に君臨 大学業界への違法な天下りあっせん行為は長年にわたって横行 (1/2ページ)

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 中央官庁は法律に基づく「各種許認可権限」や、兆円単位の「予算の配分権」を持つ巨大な権力の塊である。残念ながら権力というものは常に腐敗するもので、中央官庁に巨大な権力が集中する以上、特定の業者が官庁と特殊な関係を築いて、ある種の「利権」を築こうとするのは、避けられないことでもある。

 こうした権力の腐敗を防止するには、国民がメディアを通して常に権力を監視し、そのゆがみを正していく必要がある。こうした意味で、メディアは国民にとって「権力を監視するレンズ」として、非常に重要な役割を持っている。

 しかし、中央官庁の内情を多少なりとも知る身からすると、昨今のメディアのレンズはいささか曇っているようだ。その役割を十分に果たしていないように思える。

 一例を挙げると、最近のワイドショーは「加計学園」問題一色に染まっている。「加計学園理事長は、安倍晋三首相のお友達だから、行政をゆがめて文部科学省に対して強権を発動し、52年ぶりの獣医学部の新設を実現させた」という報道がなされているが、これはいささか疑問である。

 冷静に見れば、むしろ「大学認可」と「私学助成」(=2017年度予算で約3150億円)という強大な権力を持ち、全国の大学を統制して「大学利権」を構成していたのは文科省である。

 実際、文科省では強大な権限を背景とした大学業界への違法な天下りあっせん行為が長年にわたって横行していた。

 例えば、大学制度や予算を所管していた吉田大輔高等教育局長(当時)は2014年9月、「スーパーグローバル大学創成支援事業」に早稲田大学を採択して予算を交付した(=10年間、毎年最大5億円の支援金を支給)。わずか1年後の15年8月、文科省を退職し、早稲田大学に教授として再就職をした。

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