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【ぴいぷる】漫画家・田中圭一さん、鬱克服の伝道師…脱したからこそ語れる今がある 「うつヌケ」気軽に読んで (1/3ページ)

 鬱病から「脱出」した自身や取材対象者の体験を描いたコミックエッセー『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』(角川書店)。今年1月に出版するや、じわじわと売れ続け、気付けば累計33万部、書店の売れ筋ランキングで見ない日はない。

 「鬱で苦しんでいたころも漫画は描いていましたが売れず、読み返すとピントのぼけた作品になっていました。『うつヌケ』のヒットは時代に合っていたのかもしれませんが『漫画として面白い』との評価もいただいています。鬱で仕事がうまくいかず悩む人に『それは一時的なもので、鬱を抜ければまた力を発揮できる』ということを伝えられたと思います」

 作中では漫画制作と会社勤めを両立する中、転職先での慣れない営業職で無理を続けて鬱病になり、自殺を考えるほど追い詰められた過去を告白。辛い体験の回想だが登場人物たちを手塚治虫作品のタッチで描写し、病魔をスライムのような姿で表現することで重々しさを和らげた。

 「僕は鬱からどうにかして脱出できないかといろいろ試していましたが、鬱が重い人は本を手にとることすらできなくなっちゃう。『漫画だから読みやすいですよ』『おっくうがらず気楽に読んで』という気持ちで描きました」

 鬱病を体験したミュージシャンの大槻ケンヂや直木賞作家の熊谷達也氏、漫画編集者、アパレルメーカー幹部ら16人も登場。それぞれが病(やまい)に至った経緯や闘病中の苦悩、快方に向かうきっかけなどを赤裸々に語っている。

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