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北朝鮮から突然かかってくる「恐怖の電話」が増えている (1/2ページ)

 当局が極端な情報統制を敷き、外部とは容易に連絡を取り合うことのできない国、北朝鮮。そんな国から突然、自分のスマホなどに電話がかかってきたら、あなたはどう思うだろうか。

 韓国のソウル新聞によると、テレビ番組にレギュラー出演していた脱北者Aさんはある日突然、北朝鮮に残してきた家族から電話がかかってきた。電話番号を教えていなかったはずの家族からの電話に驚いたAさんだが、話を聞いてさらに驚かされた。

 「家族と国を裏切っただけで充分なのに、なぜテレビに出てまで祖国の悪口を言うのか。もうやめてくれ」(Aさんの家族)

 北朝鮮で高級幹部を務めたある脱北者は、テレビに出演し金正恩党委員長の非難を繰り返していたが、北朝鮮の対外向けプロパガンダサイト「わが民族同士」に出演した家族に「両親と子どもを棄てた背倫児(倫理に背く人でなし)」呼ばわりされたのをきっかけに、テレビ出演をやめてしまった。

 北朝鮮当局にとって、韓国のテレビに出演して北朝鮮の実情を語る脱北者は目の上のこぶだ。国家保衛省(秘密警察)は、北朝鮮に残る脱北者の家族を懐柔または脅迫し、韓国に住む脱北者を連れ戻すよう仕向けている。

 韓国で活躍していた脱北タレント、イム・ジヒョンさんが北朝鮮に戻って宣伝メディアに出演、「韓国は地獄だった」と語った背景にも、そのような工作があった可能性がある。

 (参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「アダルトビデオチャット」強制出演の暗い過去

 北朝鮮当局は、脱北者家族に対して「脱北した家族と連絡がついたら、祖国や父母兄弟を裏切ったとしても、戻ってくれば許してもらえるから帰って来いと伝えよ」との指示を下したとされるが、突然の電話はこのような指示に基づくものと思われる。

デイリーNKジャパン
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