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インフレ目標未達の真の問題 増税影響の説明と政治的配慮、追加緩和は補正と一体実施も (1/2ページ)

 日銀の金融緩和によって雇用環境は劇的に改善しているが、2%のインフレ目標達成時期は先送りが続いている。インフレ目標政策のセオリーから見て、目標達成の先送りをどのように考えたらいいのだろうか。

 本コラムでこれまで繰り返してきたことであるが、金融政策の究極的な目標は雇用の確保である。

 経済理論では、インフレ率と失業率には逆相関(インフレ率が高ければ失業率は低く、逆にインフレ率が低ければ失業率が高い)がある。失業率を低くしようとしても、これ以上は下がらない構造失業率があるのでそれ以下にはできず、その場合、インフレ率だけが高くなる。

 つまり、インフレ目標は過度に失業率を下げようとするのを歯止めをかけるために、失業率と逆相関になっているインフレ率の上限を設けていると考えてよい。つまり、失業率が低下していれば、インフレ目標に達していないのは、さらに金融緩和せよとのシグナルになり得ても、それまでの金融緩和が間違っていたということにはならない。

 その上で、インフレ目標に達していないことについて、中央銀行には説明責任が出てくる。

 日銀の金融政策による雇用のパフォーマンスをみれば、失業率の低下のほか、就業者数の増加、有効求人倍率の上昇が顕著であり、これまでの金融緩和を否定する材料はない。ただし、インフレ目標の達成の説明では、原油価格の動向の影響があるとしたものの、2014年4月からの消費増税の影響にはできるだけ触れないようにしており、不十分である。

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