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北独裁礼賛も「教育」…朝鮮学校除外“違憲”想定外の司法判断で文科省混乱 幹部「影響注視したい」 (1/3ページ)

 朝鮮学校を高校授業料無償化の対象外としたのは違法だとして、国に処分取り消しを命じた28日の大阪地裁判決(西田隆裕裁判長)は、北朝鮮の独裁体制を礼賛するような歴史教育が行われていても、本国による「不当な支配」(教育基本法16条1項)には当たらず、学校の「自主性」は保たれているとして、大阪朝鮮学園側の主張を追認した。北朝鮮や在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の強い影響下にあるとした先の広島地裁判決とは正反対の内容で、拉致問題が解決を見ない中での今回の司法判断は議論を呼びそうだ。

 高校無償化はもともと、民主党政権が発足した平成21年、鳩山由紀夫首相(当時)が所信表明演説で表明したものだ。その友愛的な政治姿勢もあって「外国人学校については外交上の配慮ではなく、教育上の観点から客観的に判断する」ことが政府統一見解とされ、立法化を経て22年4月に制度が導入された。

 ただ朝鮮学校を無償化に含めることには民主党内でも異論があり、北朝鮮による韓国・延坪(ヨンピョン)島砲撃を受けて審査を凍結。野党だった自民党は当初から「朝鮮学校は北朝鮮の体制を支えるための思想教育機関だ」と国庫補助に反発し、自公政権となった25年2月に文部科学省令を改正して朝鮮学校を除外した経緯がある。

 ただ、「教育の機会均等の確保」を掲げた無償化法そのものは存続したため、28日の大阪地裁判決は法の趣旨を前面に押し出し、「教育とは無関係な外交的、政治的判断で省令を改正した」として除外は違法・無効と認定した。

 そのうえで判決は、朝鮮学校が適正に運営されているかどうかを検討。朝鮮総連とのつながりについてはマイナスにとらえず「民族教育の維持発展を目的とした協力関係」などと言及。本国との関係でも「北朝鮮の指導者や国家理念を肯定的に評価することも、朝鮮学校の教育目的に沿うものだ」と、学校側が主張した「民族教育」の意義を追認した。

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