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【国防最前線】有事に食い違い生む自衛隊への勘違い 災害派遣は主たる任務ではない (1/2ページ)

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 九州北部の豪雨災害でも、また自衛隊の活動が国民の目の触れるところとなった。35度を超える猛暑のなか、戦闘服で汗だくになって行方不明者の捜索をする姿がテレビに映し出された。川の上に丸太を渡し、その上をロープを頼りに進む場面も見られた。熱中症で倒れてもおかしくないなかで粛々と活動に臨めるのは、われわれの想像以上に厳しい訓練を重ねているからに他ならない。しかし、気になることもある。

 「なぜ、自衛隊にお礼を言わないの?」

 ラジオ番組で、そんなリスナーの声が多数寄せられていた。

 「編集されたんですね、きっと」と、パーソナリティーがフォローするも、真実は分からなかった。というのも、自衛隊の災害対応を「当たり前」と思っている向きが多いようにも感じられるからだ。

 その後、安倍晋三首相の被災地視察で、自衛隊への感謝の言葉が多く伝えられたと聞き安心もした。だが、相変わらずニュースでは平然と自衛隊のヘリが、「ようやく来ました」と言っている。

 5月には、陸上自衛隊のLR2連絡偵察機が、入院患者を乗せるため北海道函館空港に着陸しようとして、北斗市の山中に墜落し、4人の自衛官が殉職した。急患輸送の自衛隊へのニーズは高く、災害派遣の約7、8割を占める。1年あたりの件数は平均で409件と、1日に1件以上、日本のどこかで自衛隊が急患輸送を行っていることになる。

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