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ミサイルの「撃ち過ぎ」で自分の愛車に乗れなくなった金正恩氏 (1/3ページ)

 北朝鮮が28日深夜に大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射するまで、日米韓などのメディアは、発射があるとすれば北西部も平安北道(ピョンアンブクト)の亀城(クソン)一帯からであろうと伝えていた。従来からの弾道ミサイルの発射場所だったことに加え、新たな発射が近づいていることを示す兆候が見て取れたからだ。

 ■専用トイレを装備

 韓国紙、東亜日報は27日、亀城付近で金正恩党委員長の専用車を含む車列が捕捉されたと伝えた。米メディアも、亀城でミサイル機材を積んだ車両が確認されたてして、27日にミサイル発射に踏み切る可能性があると報じていた。これらはいずれも、米国の偵察衛星が26日頃までに捉えた情報に基づくものだったと思われる。

 ところが正恩氏は27日、平壌市内の朝鮮人民軍墓地を参拝し、半月ぶりに公の席に姿を現した。この日は朝鮮戦争の休戦協定締結から64周年に当たる日で、北朝鮮がミサイル発射を強行しそうなタイミングと見られていただけに、正恩氏の動きは意表を突くものだったと言える。

 これを受け、韓国軍当局は「発射が差し迫っている兆候はない」と発表した。しかし朝鮮中央通信が写真付きで報じたところでは、正恩氏は27日に翌日の発射を承認する「親筆命令」を軍に下していた。しかも実際の発射場所は、亀城から東に約130キロ離れた慈江道(チャガンド)の舞坪里(ムピョンリ)だった。

 専用車やミサイル車両の動きを偵察衛星にさらしたのも、27日に墓地を参拝したのも、米韓をかく乱するための北朝鮮側の策略だった可能性が高い。

 ところでこの策略の狙いだが、米韓の目を欺く「奇襲攻撃」の演習であるのと同時に、正恩氏の身の安全を図る目的があったものと思われる。

デイリーNKジャパン
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