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【高橋洋一 日本の解き方】07年追加利上げで「逆噴射」… いまも日銀で尾を引く潜在成長率の“間違った前提” (1/2ページ)

 日銀は、2007年1~6月の金融政策決定会合の議事録を公表した。追加利上げをめぐる議論やサブプライムローン問題への認識がどうだったのか注目されたが、議事録から何が読み解けるだろうか。

 筆者にとって、10年前の日銀議事録はきわめて興味深い。06年3月、日銀は量的緩和を解除した。筆者は当時、総務大臣補佐官を務めていたが、「消費者物価統計が安定的にプラスになっている」という日銀の主張に対し、「消費者物価統計には上方バイアスがありプラスではない」と主張していた。そのため、06年3月時点では日銀が量的緩和解除することに反対だった。

 この主張は、当時の竹中平蔵総務相と中川秀直政調会長らには賛同してもらったが、与謝野馨経済財政担当相らが強く反対し、結局政府は何もアクションをとらずに、06年3月、日銀は量的緩和解除した。

 筆者は当時、官房長官だった安倍晋三氏に「この量的緩和解除により半年から1年後に景気が悪くなる」と話した。結果として、筆者の主張が正しく、安倍首相は国会でも06年3月の量的緩和解除に懐疑的な意見を述べており、それがアベノミクスの金融緩和につながっている。

 そして日銀は06年7月に無担保コールレート(オーバーナイト物)について、0%から0・25%に、07年2月に0・25%から0・5%へと利上げし、さらなる金融引き締めを行った。

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