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【鈴木哲夫の核心リポート】安倍首相と岸田氏が企てる“シナリオ” 改造人事で派閥均衡の狙い…「信頼回復」アピール影にしたたかさも (1/2ページ)

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 安倍晋三首相が「出直し」のために行った内閣改造・自民党役員人事。一方で、安倍首相のしたたかな一面も見てとれる。来年9月の総裁選での「3選」を意識し、党内をしっかり掌握するための知恵だ。

 「ポスト安倍」の1人、岸田文雄氏率いる岸田派は、最多の4人を入閣させた。そして、岸田氏自身は党政調会長に就任し、存在感を強めた格好になっている。

 安倍首相と岸田氏は7月20日、2人だけで約2時間、会談した。このとき、岸田氏は「閣外に出たいと希望を言った」とされ、事実、党三役に就いた。安倍首相が希望を聞き入れたことになるが、岸田氏としては、来年の総裁選に出馬できるフリーハンドの立場を得たことになる。3選を目指す安倍首相にとっては好ましいわけはない。

 では、岸田派の厚遇をどう見ればいいのか。

 安倍首相の側近議員は「安倍首相が無条件で岸田氏の希望も聞いたうえ、岸田派を4人も入閣させるはずがない」といい、安倍首相の狙いをこう推測した。

 「安倍・岸田会談では『安倍首相が次の総裁選に出るなら、岸田氏は支える。一方、安倍首相の悲願である憲法改正が実現したときや、何かあって退陣するときには安倍首相が岸田氏を後継指名する』といったシナリオが、あうんの呼吸で成り立ったのではないか」

 安倍首相は改造直前、岸田氏に外相と防衛相を兼務させた。この異例の兼務も、シナリオの存在をうかがわせる。

 もう一つ、安倍首相は「党内の掌握」も狙っていた。岸田派以外には、ほぼ同数を、閣僚か党幹部を割り当てたのがカギだ。

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