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在韓35年の教訓「韓国に関心を持っても、深入りはするな」 (3/3ページ)

 こうした朝鮮半島をめぐる「日本の気概」は13世紀の元寇、16世紀の文禄・慶長の役(壬辰倭乱)、日清・日露戦争、韓国併合、満州建国、大東亜戦争、朝鮮戦争にも関係しているのだが、その「気概」が「深入り」となって結果的に日本に禍をもたらしたことも一方で念頭に置かねばならないと思う。

 拙著では日本の敗戦に伴う朝鮮半島からの「日本民族苦難の引き揚げ」にページを割いたが、北朝鮮からのある引き揚げ者は「戦争がなければ敗戦の悲運はない。戦争は絶対に仕掛けてはならないが、仕掛けられた戦争には絶対負けてはならないことを学んだ」と痛切に証言している。

 拙著では、戦争に負けたにもかかわらず日本人が見せた気概も多く紹介している。そしてこの隣国相手の「引きこみ、引き込まれ」の危うさも。「気概」もまた民族的教訓をしっかり胸に刻んでこそ生きてくる。

 ●文/黒田勝弘(産経新聞ソウル駐在客員論説委員)

 【PROFILE】くろだ・かつひろ/1941年生まれ。京都大学卒業。共同通信ソウル支局長、産経新聞ソウル支局長を経て産経新聞ソウル駐在客員論説委員。著書に『決定版どうしても“日本離れ”できない韓国』(文春新書)、『韓国はどこへ?』(海竜社刊)など多数。

 ※SAPIO2017年9月号

NEWSポストセブン
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