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【室谷克実 新・悪韓論】文大統領“ファンタジー指令”の愚 歴史学会ヘ「伽耶史を復元せよ」 (2/2ページ)

 一方、『三国遺事』は、『三国史記』が載せなかった史料は何でも載せる編纂(へんさん)方針だ。だから檀君神話まで載っているが、『駕洛国記』は抄録しか載せなかった。とても史料批判に堪える内容ではない。

 だが、朝鮮日報の元東京特派員は、文大統領の指示に関連して、「世界史上、これほどのロマンスがあるだろうか。16歳の王女がインドから3カ月間船に乗って朝鮮半島に渡ってきて国王と結婚した」(朝鮮日報2017年6月12日)と、はしゃいでいる。国際部長、論説委員まで歴任したインテリでも、このレベルなのだ。

 非インテリが「インドから来たなら茶を持ってきたはず」→「韓国は日本よりはるか前から茶を飲んでいた」とファンタジーを膨らませるのは当然か。

 かつて日韓共同歴史研究は「その当時、日本という国名はなかったのだから、任那日本府はなかった」との見解を打ち出した。韓国のマスコミは「任那日本府はなかった」→「任那はなかった」と、話を転がして“韓国の常識”にした。

 朝鮮日報の主筆コラム(17年6月29日)によると、文大統領は原発事故の被害を描いた韓国映画『パンドラ』を見て、大いに泣き、脱原発の姿勢を固めた。韓国人らしい。大統領の頭の中にある伽耶史もきっと“韓国の常識”の域を出るものではないのだろう。“韓国の常識”を大満足させるファンタジー創史が始まろうとしている。

 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。

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