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【昭和のことば】常人には理解しがたい“きまじめ”ぶり…語感がウケた「説教強盗」(昭和4年) (1/2ページ)

 このことばは、昭和30年代生まれの筆者もなんとなく耳にしていたことばだ。昭和一桁あたりの親世代が面白半分に使っていたのが、耳に残っているのだろう。

 「説教強盗」とは、大正15(1926)年夏から昭和4(1929)年2月に逮捕されるまでの間、六十数件の強盗をはたらき、その際に被害者宅で、「防犯の注意」などを「説教」して回った強盗犯を指したことばだった。悪事を働きながらのちょっとした親切心。この常人には理解しがたいきまじめさと、どこかほのぼのとした語感がうけ、このことばが流行語として流布した。

 この年の主な事件は、「寿屋が最初の国産ウイスキーを発売。(サントリーウイスキー・白札、4円50銭)」「日本航空輸送会社が東京・大阪・福岡間の定期旅客輸送を開始」「政府、中国国民政府を正式に承認」「中央本線、国分寺から立川まで電車運転開始」「田中義一内閣が総辞職し、浜口雄幸民政党内閣成立。幣原外交と井上財政が始まる」「浅草で榎本健一らのカジノ・フォーリー発足」「浜口首相、ラジオで緊縮政策を全国に放送」「東京・下関間特急列車に『富士』『桜』と命名、列車愛称の初め」「小西本店、本格的な国産初の写真フィルム『さくらフィルム』を発売」「朝鮮光州の学生が日本学生の非行に抗議デモ、反日運動に発展(光州学生運動)」など。

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