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日本の象徴?破壊、窃盗…台湾で狙われる「こま犬」のナゼ 「対抗だ」損壊正当化から浮かぶ社会の亀裂 (1/2ページ)

 台湾で日本統治時代の神社跡のこま犬が破壊されたり盗まれたりする事件が続いている。いずれも4月に日本人技師、八田與一の銅像を損壊した中台統一派の政治団体「中華統一促進党」の所属員が関与した疑いが濃い。団体側の論理からは統一・独立と歴史認識をめぐる台湾社会の亀裂が浮かび上がる。(台北 田中靖人)

 台北郊外の小学校で5月末、こま犬をハンマーで壊していた2人組が現行犯逮捕された。2人は八田像を損壊した促進党所属の元台北市議、李承竜被告ら。今月には台北の「円山水神社」跡からこま犬が盗まれ、社の柱に反日的な文言を書いた促進党の所属員が取り調べを受けている。

 李被告は警察の調べに「こま犬は大戦中、日本の軍人の霊を守っていた。学校には不適切だ」と主張。神社に落書きした男も「植民統治者を崇拝している」と批判した。

 小学校は「北投神社」跡に建てられており、円山水神社跡は1990年、土地を管理する市水道事業処の職員有志が再整備した。小学校の校長は「こま犬は学校の守り神で児童の成長の記念。歴史的な文物の意義をねじ曲げられ残念だ」と話した。

 促進党の報道担当者、胡大剛氏は産経新聞の取材に、こま犬の損壊は中台統一を掲げた初代総統、蒋介石の銅像が各地で損壊されているにもかかわらず、当局が取り締まらないことへの「対抗だ」と正当化。「われわれは台湾独立に反対し、独立派が大切にする日本の遺物を破壊しただけだ」と強弁した。

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