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【小池百合子 強く、そしてしなやかに】的外れな23区内の大学定員抑制 学生にとっての魅力は「どこにあるか」ではなく「何をどう教えているか」 (1/2ページ)

 永田町を離れ、はや一年。新宿から国政を眺めてみれば、ずいぶん的外れな政策や議論にエネルギーを費やしているものだと、つくづく感じる。

 たとえば、地方創生、東京一極集中是正対策として、国は6月に「東京23区内にある私立大学の定員を抑制せよ」と閣議決定した上に、今度は文部科学省「告示」に明記する方針だという。あれだけ「加計学園」問題で獣医学部新設計画が問題視されているにもかかわらず、大学設置審議会の審査もすっ飛ばして、である。

 大学は「知の拠点」として、時代の動きを捉えながら、次代を担う人材の育成や研究水準の向上などにより、社会の発展に寄与する重要な役割を担っている。それは、それぞれの大学の自由な発想に基づく努力があってこそ進展するものだ。一定の地域を勝手に決めて、定員増を認めないということは、その大学の努力、発展を阻害するものに他ならない。

 学生にとっての大学の魅力は「どこにあるか」ではなく、「何をどう教えているか」にある。ハーバード大やMIT(マサチューセッツ工科大)、オックスフォード大など世界のトップスクールは、必ずしも首都や都会に立地していない。

 長年の友人であった国際政治学者の故・中嶋嶺雄先生が、日本最高の知的拠点で世界をリードする人材を育成するという高い目標を掲げて創設された国際教養大学は秋田県秋田市にある。特色のあるカリキュラムで人気が高く、全国から学生が集まり、卒業生は引く手あまたである。

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