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【高橋洋一 日本の解き方】東芝、シャープ、富士通…日本の電機メーカー苦境のナゼ 円高放置、海外移転で雇用も技術基盤も失われ (1/2ページ)

 東芝の経営難やシャープの身売りのほか、最近も富士通の携帯事業売却が報じられるなど、日本の電機メーカーの苦境が目立っている。

 東芝は、経営トップが関与した事実上の粉飾決算を2009年頃から行っていた。こうした経営風土の問題もあるが、当時は政府と日銀の金融政策への無理解から、強烈な円高になっていた時期でもある。粉飾は経営トップとして決して許されないことだが、円高が圧力になっていたことは否定できない。

 シャープが陥っていた経営不振は、円高の時、白物家電などの生産拠点を海外に移転したために、その後の円安が他社はメリットとなったのに、シャープではデメリットだったことも背景にある。

 それに加えて、シャープは歴史的に、韓国のサムスン電子に技術提供しすぎていた。09年頃からの円高ウォン安で、シャープの液晶事業・半導体事業は大幅な赤字になった一方、サムスンは同程度の技術で価格競争力が一気に高くなり、逆転したという経緯も忘れてはいけない。

 富士通の携帯事業はどうだろうか。携帯市場では2000年代の初めには日本勢は11社もあった。ソニー、京セラ、富士通、シャープ、パナソニック、三菱電機、東芝、三洋電機、NEC、カシオ、日立だ。

 現在、携帯事業を営んでいるのは、このうちソニー、京セラ、富士通、シャープだけだ。パナソニックは13年、三菱電機は08年、東芝は12年、三洋電機は08年、NEC、カシオ、日立は04年・10年に経営統合したが結局7社はそれぞれ撤退し、今回の富士通の撤退という話が出ている。

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