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広島の8倍…北朝鮮核、爆発規模120キロトンに上方修正 識者「すでに多弾頭化に成功したかもしれない」

 小野寺五典防衛相は5日、北朝鮮による6回目の核実験の爆発規模について、当初の推定値として公表した70キロトン(TNT火薬換算)を上方修正し、120キロトンに達する可能性があるとの認識を示した。防衛省は昨年9月の前回核実験の規模を12キロトンと推定しており、約10倍となる。規模の大きさなどから、北朝鮮の主張通り、水爆実験だったとの見方が専門家の間でも強まっている。

 防衛省は包括的核実験禁止条約機構(CTBTO)が発表した地震のマグニチュード(M)をもとに爆発規模を推定している。小野寺氏によると、CTBTOが地震規模の暫定値をM5・8からM6・0まで引き上げたため、爆発規模も上方修正した。

 小野寺氏は記者団に「かなりの威力の核実験だったという判断だ。水爆の可能性も否定できない」と重ねて指摘。一方で「強化型(ブースト型)原爆や通常の原爆だった可能性もある」とも述べ、慎重に分析する考えを示した。強化型原爆は核融合反応を部分的に使った原爆で、水爆の前段階と位置付けられる。

 朝鮮中央通信は3日の配信で「(水爆は)威力を数十キロトンから数百キロトン級まで任意に調整可能だ」と主張している。韓国気象庁は今回の爆発規模を50キロトンと推定しており、数百キロトンとみる専門家もいる。

 昭和20年8月6日に投下された広島型原爆は16キロトンで死者は約14万人、同月9日の長崎型原爆は21キロトンで死者は約7万4千人といわれる。

 また、外務省が平成26年に公表した外部研究者への委託研究「核兵器使用の多方面における影響に関する調査研究」によると、広島型と同じ16キロトンの原爆が人口100万人の現代都市に投下された場合、死者は6万6千人、負傷者は20万5千人にのぼる。1メガトン(1000キロトン)の水爆であれば37万人が死亡し、負傷者は46万人と試算している。

 ■多弾頭化も成功か

 原子力工学が専門の鈴木達治郎・長崎大教授の話「核分裂爆弾で爆発規模が120キロトンに達するのは難しい。(核融合型の)水爆だった可能性が高い。爆発規模が大きくなれば被害も大きくなる。ミサイルに搭載可能な小型化に成功したとなると、次の課題は多弾頭化だ。北朝鮮の声明では多弾頭化に必要な制御システムの試験も終えたと書いてある。すでに多弾頭化に成功したかもしれない」

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