記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】公務員定年65歳引き上げで天下りの斡旋も必要なくなる? 民間波及のカギはデフレ脱却 (1/2ページ)

 政府は国家公務員と地方公務員の定年を段階的に65歳まで引き上げる方向だと報じられた。

 公務員の定年の経緯をみよう。導入は比較的新しく、1985年からだ。それまでは、おおむね55~60歳くらいで退職していた。

 なお、公務員年金である共済組合の支給開始年齢については、95年から60歳となった。次いで、定額部分については2001年から12年(約2年に1歳)かけて、65歳に引き上げられ、遅れて報酬比例部分は2013年から、12年(約2年に1歳)かけて、65歳への引き上げが予定されている。2025年になると男子の支給開始年齢は65歳となるが、現在は62歳だ。

 年金支給年齢が62歳になっているのに、60歳定年ではおかしいだろう。公務員ではもっと早く定年を引き上げるべきだった。そうすれば、定年前に退職させる、いわゆる勧奨退職もやらないで済むはずだ。

 それは同時に天下りをなくすためにもなる。早く公務員を辞めたい人は独力で再就職すればいい。そうであれば天下り斡旋(あっせん)は不要になる。辞めたくない人や独力で再就職できない人は定年まで公務員でいればいいのだ。

 この簡単な方策の障害となるのが公務員の年功序列賃金だ。しかし、民間は原則として年功序列賃金はないので、民間準拠をきちんと実行すればいいだけだ。本コラムで過去に書いたが、人事院の賃金調査がお手盛りになっているので、それを是正しなければいけない。

 公務員の定年引き上げは、民間企業に広がるか。戦後、定年制は導入されていたが、具体的な定年年齢は厚生年金の支給開始年齢が関係する。そこで、厚生年金の支給開始年齢をみよう。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう