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【高橋洋一 日本の解き方】北暴走で円高になるワケ 市場で指摘される地政学リスクの正体は「条件反射」と「お祭り」 (2/2ページ)

 筆者は冗談めかして、日頃「日本の財政状況は最悪だ」という財務省の意見に異を唱えない金融機関のディーラーが、北朝鮮の地政学リスクを口実に「財政は悪くない」とアピールをしていると言っている。

 もし日本の財政が本当に悪いなら、北朝鮮のリスクが上乗せされれば、円は暴落してもいいはずだからだ。

 いずれにしても、北朝鮮が核・ミサイル実験をするたびに、一時円高になる現象を説明するのはなかなか難しく、市場関係者の間の「条件反射」「お祭り」と考えたほうがいいだろう。つまり、これは一時的なノイズであり、その後の価格変動には影響を与えないものだ。

 こうした市場のクセが成り立つのは、北朝鮮の核・ミサイル発射が正確に予測できないからだ。もっとも、北朝鮮自身は、予めわかるので、儲けようと思えば可能である。だいたい北朝鮮の核・ミサイル実験の際、短期に1円程度円高になる公算が大きいからだ。そうした為替の変動による利得を北朝鮮が得ていれば国際的に問題になるだろうから、各国機関はそうした監視を行っているはずだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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