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【菊池雅之 最新国防ファイル】北核実験で放射能塵収集に出動する「T-4中等練習機」、後継機も国産となるか ブルーインパルスにも使用される多目的機 (1/2ページ)

 北朝鮮は3日午後0時29分ごろ、北東部豊渓里(プンゲリ)で「6回目の核実験」を強行した。爆発規模は過去最大。北朝鮮国営メディアは同日、ICBM(大陸間弾道ミサイル)搭載用の水爆実験に「完全成功」したと発表した。

 防衛省はこれを受け、「北朝鮮の核実験に係る放射能特別調査の実施について」とのプレスリリースを出した。航空自衛隊が日本領空内で、放射能塵収集および希ガス収集を行うという。確かに、水爆実験であるなら、必要不可欠な確認作業だ。

 放射能塵収集を行う機種として「T-4」中等練習機の名前があがった。この飛行機は文字通り、練習機として国産開発された機体である。これに集塵(しゅうじん)ポッドを取り付け、領空内を飛行し収集する。

 意外な任務のように思えるが、実は自衛隊は1961年から放射能物質の測定を行っている。2006年に北朝鮮が初めて核実験を行った際にも、今回のようにT-4が特別測定を実施した過去がある。

 米国からの供与およびライセンス生産で数をそろえていった「T-33」練習機や、国産ジェット練習機「T-1」の後継として、開発されたのがT-4である。1985年に初飛行に成功し、88年より配備を開始した。プロペラ機を用いた初等練習を終えたパイロットが、次のステップとして行うのがT-4による操縦訓練である。

 小型で丸みを帯びた機体から、「ドルフィン」との愛称で呼ばれている。アクロバットチーム「ブルーインパルス」の使用機でもある。また、各基地間の連絡や、今回のような放射能塵収集など、実に多目的に使えるのが特徴だ。

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