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「首相の写真掲載」教科書に不採択運動、特定の複数団体か 『教育出版』小学校道徳

 道徳の教科化に伴い、今夏に全国の教育委員会などで初めて行われた小学校道徳の教科書採択で、「教育出版」(東京都千代田区)が発行する教科書を選ばないよう求める要請が各教委に相次いでいたことが分かった。教科書に安倍晋三首相の写真を掲載したことを問題視したり、採択を控えた教委に同じ文面の批判はがきが大量に送られたりしていた。

 8日付の産経新聞が報じた。教科書業界関係者によると、大規模採択区の名古屋市教委が7月20日、教育出版の教科書を採択したところ、各教委に同教科書を採択しないよう求める運動が相次いだという。

 横浜市では、8月2日の採択日に会場近くで男女約30人が「NO!教育出版」のプラカードを掲げて不採択を要求。同教科書を採択した松山市などの教委にも、教員OBら複数の団体から採択の撤回要請が出された。

 京都市教委には7月23日から8月2日にかけ、不採択を求めるはがきが大量に届いた。90通が同じ文面で「『再生機構』の支援する教育出版の道徳教科書を採択しないで下さい」という書き出しだった。

 同教科書は「育鵬社」の中学歴史・公民教科書の編集や採択を支援する民間団体「日本教育再生機構」の元理事が監修者に名を連ねており、「育鵬社系」「来年の中学道徳教科書に育鵬社が参入予定」などレッテル貼りが行われているという。

 内容では、主に5年生用に収録された教材「下町ボブスレー」で国産ボブスレー(そり)に乗った安倍首相の写真が掲載されたことを「本文と関係ない」などと問題視している。

 再生機構の八木秀次理事長は「教育出版を支援した事実はない」と関係を否定。教育出版では「政治的な意図や何らかの団体との関係は一切ない」と強調した。

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