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【昭和のことば】『ひよっこ』でも描かれていた例のアレ 高度経済成長期に増加した「三ちゃん農業」(昭和38年)

 オリンピックを迎える高度経済成長期の農村地帯では、この「三ちゃん農業」が増加していた。

 農家の主人や息子は、出稼ぎやその他の割のいい仕事に流れ、農業労働力の主体が女性(かあちゃん)や老人(じいちゃん、ばあちゃん)の「三ちゃん」になった状態である。朝ドラ『ひよっこ』でも描かれていた例のアレだ。『ひよっこ』では、おとうさんが出稼ぎで東京に出て、その留守中の畑仕事を、かあちゃん、じいちゃん、子供たちが請け負っていた。

 この年の主な事件は、「国産テレビアニメ第1号『鉄腕アトム』放送開始」「人口105万人の新都市、北九州市が発足」「吉展ちゃん事件発生」「大阪駅前に日本初の横断歩道橋完成」「瓶詰生ビール、サントリービール発売」「黒部川第四発電所(黒四ダム)完工式」「政府主催の第一回全国戦没者追悼式開催」「米原潜寄港反対集会を横須賀・佐世保で開催」「新千円札(伊藤博文肖像)発行」「三井三池鉱業所三川鉱で大爆発」「プロレスラー力道山、やくざに刺され死亡」など。

 この年の映画は『五番町夕霧楼』『アラビアのロレンス』。大鵬が大相撲初の6場所連続優勝。テレビでは『ロンパールーム』『夫婦善哉』などが話題。経済企画庁は、『経済白書〈先進国への道〉』を発表し、高成長、高福祉型経済への移行を強調。まさに高度経済成長時代のはじまりを告げた時代であった。

 高度成長政策では、農業人口の4割を他産業に振り替え、全体の労働力の安定と農業近代化・合理化による農業所得の上昇を目指した。

 だが、農業の所得の伸びは低く、「割に合わない」とされ、人離れ、過大な保護政策など、その後何十年にもおよぶ農業の発展に大きな問題点を残した。(中丸謙一朗)

 〈昭和38(1963)年の流行歌〉 「高校三年生」(舟木一夫)「こんにちは赤ちゃん」(梓みちよ)「見上げてごらん夜の星を」(坂本九)

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