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【高橋洋一 日本の解き方】「基礎年金支給漏れ」の本質 制度手直しと一元化並行、増改築繰り返す温泉旅館のような迷路状態 (1/2ページ)

 筆者の私事であるが、62歳になった。年寄りになったものだが、それを実感したのは誕生日前に送られてきた年金請求手続きの書類だ。年金受給は国民の権利であるが、請求しないと年金はもらえない。筆者の場合、62歳から年金受給資格があるので、請求手続き書類が送られてきた。

 請求書は15ページもある。もちろん該当部分だけの記入なので、すべてに記入する必要はないが、各人がこれまでに加入してきた年金制度によっていろいろな請求書に分かれている。請求手続きを説明した書類が20ページもあり、読むだけで一苦労だ。

 筆者は今でも働いているため、先日の本コラムで紹介した「在職老齢年金」制度の該当者のはずであり、請求してもあまり年金をもらえないのだが、請求書と説明書は一応読んだ。まさに年金制度が分立してきたこれまでの複雑な歴史をみるようだった。

 筆者くらいの年齢になると、年金は大きな関心事であるが、厚生年金に加入している人の配偶者が受け取る基礎年金について、約10万人に598億円の年金支給漏れが発覚した。

 対象者の96%は、夫婦のどちらかが、かつて公務員などの共済年金に加入していた人だった。共済年金を管理する共済組合が、日本年金機構に提供するデータに不備があったことが原因である。

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